入院中の90歳代の女性、Aさん。
「洗濯を自分でしたい」とおっしゃいました。
入院されてからは、ご家族も高齢の為、洗濯物は病院の委託業者に依頼していた。
何人かのスタッフは、少し支援すれば出来るのではないかと考えていた。
ご自身で洗濯するのは、全て自分でできないと業務が逼迫する。また、退院後は必要ないスキルであるから、支援はできない。
と、考えているスタッフもいた。
高齢で耳の不自由なAさんに、自分で洗濯をする為の手順を紙に書き、実際に洗濯機と乾燥機のあるところで、洗濯の方法を説明してみた。すると「看護婦さんにお手間をかけるから」と、Aさんは自分で洗濯をする事を諦めた。
ここは病院。なのに、車椅子のAさんにはボタンも扉も手が届かないのだ。
これだけ世の中はバリアフリーと言われているのに、おかしな話だ。車椅子の方が一人で洗濯の出来ない病院なのだ。
もやもやが止まらない。